開催続行宣言:不当な攻撃には屈しません!

私たちの「表現の不自由展・東京」にご関心をお寄せいただき、誠にありがとうございます。

公共施設・公共空間で表現の機会を奪われた作品を集め、「消されたものたち」の権利と尊厳の回復をめざす「表現の不自由展」は、2015年の東京、2019年の「あいちトリエンナーレ」に続いて、韓国(済州4.3平和公園)・台湾(台北市現代美術館)からも招待を受けて、展示を実現してまいりました。台湾では15000人もの観客を集めました。

今年2021年は東京展を皮切りに、名古屋、大阪などでも各地独自の不自由展が開催されます。

このたび、東京都内で再び展示を行うにあたり、私たちは地元・牛込警察署とも入念に打ち合わせを行って、無事に開催できるよう努力を重ねてきました。しかし、街宣車や拡声器を使用した不当な攻撃を受けて、ギャラリーは深いダメージを受けてしまいました。

私たちは、暴力的な攻撃で表現の機会を奪おうとすることに、強く抗議します。

そして何より言いたいのは、表現の不自由展は、「検閲」があるという現場から、その作品と社会的背景を感じることができる貴重な展覧会ですので、ぜひ観に来ていただきたいということです。

ここで、私たちは以下のとおり宣言します。

1.不当な攻撃には屈しません

私たちは、平穏に展覧会を開催し、ご来場の皆さんに心おきなく作品を鑑賞していただきたいだけです。それを、大音量で妨害したり、狭い道路を車で塞ぐなど近隣にも迷惑を及ぼすような行為は、絶対に許すことはできません。今後、実行委員会および会場、アーティスト、観客に対して、度を超えた攻撃や、犯罪に値する攻撃があった場合は、刑事告訴・告発その他の法的手続きを含め断固とした対応を検討します。不当な攻撃には、私たちなりのやり方であくまでもたたかいぬくことを表明します。

2.表現の発表の場であるギャラリーとその周辺を守ります

街宣車などによる攻撃で、ギャラリーの関係者は営業妨害をされ、住居も兼ねているため日常生活まで支障をきたすという被害を受けました。警察も街宣車を防ぐことができない状況の中で、ギャラリーとしてはこのまま予定通り会場を貸すことはできないと判断するにいたりました。この申し出を受けとめギャラリー側と協議を重ねた結果、私たちとしては苦渋の決断を強いられることになりました。急ではありましたが可能な限りアーティストに報告し討議の場をもうけましたが、厳しい批判も出る中、最終的には、不当な攻撃に屈さず、展覧会を開催するには会場を変更するしかないということを苦渋の選択として受け入れていただき今日の発表となりました。アーティストの皆様にご負担、ご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。新しい会場については、現時点では詳細をご報告できないことをご容赦ください。また、展示の期間についても調整中です。

3.予約者の権利を最大限保障します

ギャラリーでの展示鑑賞を予定・購入された方はすでに550名を超えています。お申し込みいただいた皆様に対して、今回の展示会場が急遽変更になることを主催者からもお詫び申し上げます。

また、ギャラリーが攻撃を受ける一方で、この間、実に多くの皆さんに励ましのメッセージをいただいたり、現地に駆けつけていただきました。昨日で妨害メールを上回りました。この場をお借りして、私たちの試みに心を寄せてくださっている皆さんに、感謝申し上げます。

ご予約いただいた皆さんの「展示を鑑賞する権利」を最大限保障しながら、どういう形で「表現の不自由展」を実現できるか、私たちは連日議論を重ねて、検討しているところです。なお、すでに満員の日程も出ていることなどから、来場予約はここで一旦締め切りとさせていただきます。

詳細については追ってご連絡することでご容赦いただけますようお願いするとともに、今回の「表現の不自由展」が無事開催されるよう、皆さんの一層のご支援をお願い申し上げます。

今後の展示予定・会場・チケット購入等の詳細については、追って『表現の不自由展』公式HPやSNS等で随時お知らせいたします。

2021年6月10日

表現の不自由展・東京実行委員会

*これは2021年6月10日、緊急記者会見(衆議院議員会館)の際、配布した資料です。